女子高生マーケティング
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2009年11月14日 朝日新聞be「フロントランナー」に社長が取り上げられました!

(写真) 開発に携わった最新のシール機で、モニターである女子高生たちと=東京・東品川のバンダイナムコ

(記事全文)
「女子高生の声をビジネスに」
 トップアスリートを、ファンならではのアドバイスで支える強力なサポーター。ヒット商品を狙う企業にとって、例えるならばそんな存在だ。  首都圏の女子高校生を中心とする約1万人の消費者モニターを抱え、様々な企業の商品開発や改良、プロモーションに貢献してきた。NTTのキャラクター電報、資生堂の初代コンビニコスメ、バンダイナムコゲームスの15機種にも及ぶ歴代の写真シール機。いずれも、ブーム社にモニター登録する女子高生たちが消費者として発信した声を反映した商品だ。  「女子高生マーケティング」のパイオニアは、86年の創業時から一貫して女子高生の底力に着眼してきた。「流行と口コミに敏感。少ないお小遣いで楽しみたいから商品選びはシビア。大企業の幹部を相手に『絶対買わない』などとはっきり言える。最強です」  

例えば、ダリヤ(名古屋)のヘアカラー剤「パルティ」。東京・渋谷にあるブーム社の小さな事務所で、ブランド力向上のため複数のパッケージデザインを持参した約10人の同社幹部を前に、女子高生たちは次々と意見を口にした。それらを反映したデザインで08年春にリニューアルした商品は、前年比1.5倍を売り上げた。  その目の確かさは、食品商社の高山(東京)消費者調査でもたびたび証明されてきた。10年ほど前のことだ。女子高生モニターたちに発売前の約50種類のお菓子を食べてもらった。女子高生たちがつけた順位と、発売後の売上げ実績の順位を比べたら、的中率はなんと98%。「衝撃でした」と担当者は振り返る。  デジタル操作で機械的な人集めをしていては、こうはいかない。企業ニーズに即した人材を迅速に集めるためには、登録モニターとの関係を温めておく必要がある。「便利なデジタル時代だからこそ、アナログの考え方が重要です。人集めは登録者から知り合いを紹介してもらい、機会があるごとに面接方式や電話による生身の接触をしています。メールだけでは、信頼関係は深まらない」  生来の勘どころがある。学生時代、故郷の山口県周南市にある中学校での教育実習で、生徒が毎日提出する「生活の記録」に夢中になった。「一行しか書かない子に『先生、こんなこと知りたい』『今日はこうだったね』と返すと、次からガーッと増えて。やがてみんなノートにびっしり書くようになって、毎日徹夜でした」  

ヒット商品を生み出すため、消費者インサイト(本音)を引き出そうと多くの企業が必死の時代。長年、消費者調査を続けている森永乳業の担当者は「データではなく、消費者心理を深堀りしたいときは必ずお願いします。話し好きな子が多く、調査終了後も残っていろいろと教えてくれる。雑談の中に貴重な情報が潜んでいることも少なくありません」。 モニターたちは、かかわった商品や企業のファンになる。実際、後に森永乳業に入社した若者もいる。さまざまな業界で活躍するブーム社の卒業生たちを「若い友だち」と呼んでいる。「私は何も知らない人間ですが、情報を持つ人たちから教えてもらうことが大好きです。どんな情報通と出会えるだろうと、いつもワクワクしています」 


2009年11月14日 朝日新聞be「フロントランナー」に社長が取り上げられました!

03年からかかわるアイスの打ち合わせ。改良を重ね、売上げは好調=東京・芝の森永乳業

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「彼女たちは本質をとらえ、単語化が上手」
―このビジネスを始めた当時、会社勤めをしていたそうですね。
 大卒で保険会社に入社し、法人営業部の事務担当でした。OL生活も楽しみましたが、少しエネルギーを持て余しぎみで、何か始めたいと考えていて。当時、世間は女子高生ブーム。実は、私が大学進学で上京して最も驚いたのは、東京の女子高生のおもしろさでした。それで、入社3年目のころ、女子高生を集めて何かやろうと思い立ちました。
―女子高生のおもしろさ?
 私自身はのんびりした田舎の高校生でしたが、東京の女子高生は流行に敏感で、おしゃれで、元気でよくしゃべります。話し方も、物事の本質をパッととらえてエッジを立てて単語化するのが上手。だから流行語を発信するわけです。いまの仕事でも、彼女たちの話に企業の方が「それ、いいフレーズだね」と感心することがよくあります。

1業種1社
―人集めはどうしたんですか。
 いまも基本的にそうですが、口コミと紹介です。都内の大学生だった妹に頼んで「女子高生の企画集団やりませんか」という情報を流したところ、あっという間に100人集まりました。人集めや情報収集のコツは「オピニオンリーダー」との関係に尽きます。女子高生の場合は特に重要。流行の発信源であり、対話能力も高いので、より深い信頼関係を築くようにしています。
 当初は「女子高生の企画集団」を前面に出していましたが、企業の依頼は「消費者群」ととらえたマーケティングの方にシフトしていきました。年に5〜10社前後から年間調査などの依頼を受けますが、多くが新商品開発や売れ筋商品のリニューアルという微妙なタイミング。ですから、基本的に「1業者1社」と決めています。
―事業の規模拡大にとっては壁になる方針ですね。
 この仕事の性質上、企業との信頼関係はとりわけ重要です。モニターも、A社のお菓子のことに集中したいのにB社のお菓子も考えなくてはとなると、立ち位置が難しい。個々のモニターが調査を通して築いた企業担当者との信頼関係も大切にしたい、という思いもあります。
―女子高生はどんな時でも「是々非々」を貫きますか。
 もちろん、依頼ごとに適性を考え、意見を明確に伝えられる人材を事前に選別しますから。企業としては「なぜその商品を買うのか」「どこが好きか」といった消費者意識をじっくり聴きたいわけです。例えば、商品パッケージにキラキラが印刷されていても、キラキラの加減で評価が違う。その微妙な差は、統計データではわかりません。
 企業の要望はさまざまで、どんなモニターが答えたらよいのかを知恵を絞ります。登録モニターから選ぶこともあれば、新たに集めることもあります。97年の資生堂の初代コンビニコスメの消費者調査では、「血の通った報告書が見たい」と言われたことを覚えています。モニターたちに「自由に、そして詳細に書いてほしい」と頼んだところ、新商品の感想のほか、売り場の様子や今後欲しい商品といった回答がイラストつきで集まりました。

次は中学生
― そして何と言っても最近のヒットは「プリクラ」の新機種への提案ですよね。
 95年の登場直後から女子高生たちに絶大な支持を得ています。各社が競うように新機種を開発し、00年には全身が写せ、撮るだけで美肌に目力アップと進化の一途で。バンダイナムコゲームスから調査の依頼を受けたのは02年。後発組でしたが、プリ好きの女子高生の力を借りて巻き返えそうと、これまでに延べ1万5千人以上が調査にかかわったんです。
 彼女たちがプリに求めるのは「カワイイ自分と友だちとの思い出」です。最初のころは機能がシンプルだったので、撮影前にマスカラを重ね塗りしたりして徹底的にメークをどんどん「盛る」。プリ機を使う姿自体に消費者ニーズが存在していたわけで、そこから画像補整技術で「デカ目」や「くっきりまつ毛」にできる新機種が生まれました。進化は続き、いまではその場で画像データを高速赤外線通信で携帯電話にとばせます。
―めまぐるしく変化する女子高生文化。ついていくのも大変では?
 いつも彼女達のそばにいると、気づけば知っていることの方が多いんです。それに、時代は変わっても「JK(女子高生)気質」は最大の関心事。最近はさらにこの「気質」が低年齢化し始めていて、中学2、3年生あたりが20年前の女子高生のノリなんです。今後は中学生からも目が離せません。


チェックポイント
かゆいところに手が届く
 「女子高生マーケティング」を本分としながらも、中村さんはビジネスのウイングを広げている。当初、モニターは「ほぼ100%女子高生」(中村さん)だったが、現在は小学生から50代まで幅広く登録し、全体の約3割を社会人や主婦が占める。層に厚みが出た分、多様化する企業ニーズにもこたえやすくなったという。
 女子高生のほか社会人女性や主婦などにも消費者調査を実施してきた食品商社の高山の第一営業部長、小西賢治さんは「中村さんの仕事は、かゆいところに手が届くという感じ。こちらがまだ調べたいことの抽象的なイメージしか語れない段階でも『じゃ、こういう感じの人を集めましょう』と察して動いてくれる。それで集まる情報もドンピシャリ。助かります」。
 最近の新たな動きとしては、男子高生に対する聞き取り調査を希望する企業も出始めたこと。好奇心旺盛な中村さん自身、興味津々。「カバンの中身を見せてもらったら、携帯のデコレーションがかわいいクマさんで、びっくり。女の子たちのものだった『カワイイ』に、慣れ親しんでいる証拠ですね」

プロフィル
★山口県周南市(旧徳山市)に生まれる。地元の小学校で、女子では同校初の児童会長になった。
★実践女子大に進学。下宿に近い東京・高円寺で、若者の世話好きで有名だった「ジーパン屋のおばちゃん」と親しくなり、彼女を人生のメンターに。「明るくて世話好きで、いつも人が集まってました。でも今年、急逝されて。本当に残念です」
★83年、保険会社に就職。3年目から新ビジネスとの兼業が数年間続いた。「絶対に仕事は手を抜かなかったので、会社も大目に見てくれたのでは」
★趣味はグルメや海外旅行(写真は84年ごろ、ハワイで。車に立つのが中村さん)。



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