女子高生マーケティング



 2011年12月掲載 「理工系女子」の作り方  
 2011年10月掲載 減り続ける「みそ」出荷量  2011年8月掲載 節電の夏にハンモック
 2011年6月掲載 Rings/おすそわけで幸せに  2011年2月掲載 ギャザリングアート
 2010年11月掲載 植物の新芽「スーパースプラウト」  2010年9月掲載 カリスマ・ブロガーに熱烈支持
 2010年7月掲載 11回目のジャパンエキスポ  2010年5月掲載 「短編ドラマ」の投稿サイト
 2010年4月掲載 登山用「おしゃれ」スカート  2010年2月掲載 神社、「縁結び」で女性つかむ
 2009年12月掲載 美容成分「アスタキサンチン」  2009年10月掲載 進化する定番アイス
 2009年8月掲載 街にあふれる電子看板  2009年6月掲載 野菜スイーツ本格普及
 2009年4月掲載 mixi世代をつかめ  2009年1月掲載 進化するプリントシール機
 2008年11月掲載 クラスやクラブで着るTシャツ  2008年8月掲載 携帯の子供向け「お勉強」サイト
 2008年6月掲載 子どもの携帯電話利用  2008年3月掲載 「結婚難社会」の本音
 2008年1月掲載 新春に手作り動画メッセージ  2007年10月掲載 組織の「人間関係作り」
 2007年8月掲載 女子高生、持ち物全部アート!?  2007年6月掲載 ポケットに収まるパソコン
 2007年3月掲載 「野菜はおしゃれ」定着  2007年1月掲載 米国のキャラ「Tweety」
 2006年10月掲載 マイクロバブルに熱視線  2006年8月掲載 ネットワークカメラじわり拡大
 2006年6月掲載 酵素もおいしく、おしゃれに  2006年3月掲載 学校の印象を左右する制服
 2006年1月掲載 HARLEQUIN  2005年10月掲載 進化するコンタクトレンズ
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「理工系女子」の作り方
かっこいい生き方紹介
女性の「理系離れ」が叫ばれて久しい。高齢化社会の進展で、これからは女性を活用していかなければ、日本の科学技術やものづくりも危ういのではないだろうか。そんななか、「ハッピーテクノロジー」(発行部数12万部)という女子高生のための理工系進学情報誌が注目されている。文系・理系のクラス分けの選択に悩む高校1年生を読者の対象としており、9月に創刊5号目を迎えた。
発行元であるアネスタ(東京都・千代田)の鳥田守社長によると「(雑誌の特集企画への)参加大学は増え続け、創刊号が16大学だったのが、今年は59大学。さらに来年も5大学以上増える予定。高校からも進路指導の教材として年々需要が増え、全国約3000校からオーダーがきている」という。
 鳥田社長は今年、女子高生の意見を参考に誌面を刷新した。全ページカラーの明るい装丁にしたのに加え、宇宙飛行士の山崎直子さんの特集を掲載したり、理工系女子大学生と卒業生81人の生き生きとした写真に、「学部を選んだ理由」や「お気に入りアイテム」「プライベートネタ」などを載せたりして、かっこいい理工系の女性たちを紹介。進路の一つとして理工系が魅力的であることを訴えかけた。
さらに「理工系オシゴト研究」として女子高生の会社見学も試みた。森永乳業の見学に参加した女子高生は、「アイスクリームの『pino(ピノ)』を作る現場にも理工系出身の女性が活躍していることを知って、理工系に進むのもよいかもしれないと思った」という。文系に偏りがちだった女性の選択肢が広がりつつある。
人生にとって就職は極めて重要な「分岐点」といえる。それを決める前段階としての理系、文系の選択肢も一人ひとりが真剣に考えなければならないテーマだろう。女性の心をどうつかんで理工系に関心を持ってもらうか。「理工系女子」を巡る情報発信からしばらく目が離せない。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2011.12.09 日経産業新聞より)

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減り続ける「みそ」出荷量
菓子やサプリに活躍の場
みその活躍の場がどんどん広がっているのをご存知だろうか。自宅でお味噌汁としていただいたり、様々な食材につけたりして食べるほか、みそキャラメルやみそキャンディーも登場。コンビニエンスストアや自動販売機のホット飲料のコーナーで缶の味噌汁を販売しているところもある。最近では、サプリメントにも使われるようになった。
 その一例が、今年5月に発売された「八丁味噌黒酢エキス粒」だ。八丁味噌(3年熟成)から抽出したエキスを主成分に、鹿児島県霧島市福山町で1年以上かけて作られる玄米黒酢の成分を配合したカプセルの食品だ。こだわりは「長期熟成」で、冷え性や血流改善などを目的にしている。開発したサントレック(愛知県岡崎市)の三浦正博社長によると、八丁味噌黒酢エキスは、健康食品素材として、約2年前に発売した。カプセルにすればより手軽に摂取しやすいとみて、製品化したという。
だが、みその置かれた状況は、これまで恵まれたものではなかった。景気低迷や少子高齢化、食生活の多様化に加え、「みそ汁は塩分が多く含まれているから、とりすぎはよくない」といった話を聞いた人も多いだろう。全国味噌工業協同組合連合会(東京・中央)によると、2010年の国内のみそ出荷数量は約43万トンで、この10年で14%減少した。
 その一方で、みそはアミノ酸やペプチドなど豊富な栄養素を含んでいることは間違いない。日本の伝統的な発酵食品であり、長い間、日本人が口にしてきたということは、食の安全・安心につながるものともいえる。
 みその全体の出荷量が減少しているのに活躍の場が広がっているということは、やはりみその栄養面のよさを求める消費者ニーズは根強い証しなのだろう。
これからも、みその優れた面をきらりと光らせる新製品を期待したい。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2011.10.21 日経産業新聞より)

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節電の夏にハンモック
メキシコ製、暑い夜も快眠
 「節電の夏」ということもあり、今年は暑さが長くこたえそうだ。
 そんななか、意外な快眠グッズを紹介したい。キャンプや避暑地で見かけるハンモックだ。特にマヤ文明から受け継がれてきたメキシコ・ユカタン地方の特産である「メキシカンハンモック」がおすすめ。細い綿の糸を使い、1つ作るのに約3週間を要する手間のかかる伝統の手編みで作られる。
 通気性が高いため、体が蒸れず寝汗をかかないうえ、リラックスしてよく眠れる。結び目のない小さな網目が特徴で、肌に食い込んだり特定の部位に負担がかかったりしない。身長や体重にあわせてサイズも選べるし、カラフルな色と柄のバリエーションも豊富だ。
 メキシカンハンモックを輸入販売しているthe Hammock(横浜市)の黒石純平代表は、2月の展示会に製品を展示したところ、大きな反響を得た。その後、東日本大震災や電力不足の不安もあり、売り上げが好調だという。最近では「女性がインターネットで注文するケースも多く、家の中で使う人が増えているようだ」という。部屋のインテリアとしての需要も広がりつつある。
 同社のメーン商品の場合、サイズが5種類(価格は7500〜1万5500円)あり、身長や体重に合わせて選べる。「取り付けや取り外しが簡単で、急に友人が泊まる時でもベッドや寝具がなくても安心」(30歳代女性)という声もある。
 黒石氏は自らユカタン地方でハンモック作りの修業を経験しただけに、その良さを知り尽くしている。現地では「今でもベッド代わりとして日常的に使われている」という。実は日本でも東北地方では昔から赤ちゃん用にハンモック型の寝具がある。賢く涼しく夏を過ごす「エコクール」の道具としてクチコミで広がっているが、その利点が認められれば、新たな生活習慣として根付くかもしれない。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2011.08.05 日経産業新聞より)

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Rings
おすそわけで幸せに
 「結ぶ」「つながる」「縁」「絆」。
東日本大震災からの復興に向けて、これらのキーワードをよく耳にするようになった。
厳しい状況だからこそ人と人、地域と地域の結びつきを再確認しようという気分が広がっている。盛り上がりに欠ける外食産業の中でも 見知らぬ人ともわいわい、がやがやと盛り上がれる横丁スタイルの飲食店が活況を呈している。買い物をする時のコミュニケーションが楽しさの1つであるフリーマーケットも各地でにぎわっている。
最近、こうした「人とのつながり=輪=Ring」をコンセプトにした商品が多く見られるようになり、消費者もそれらを積極的に選ぶ傾向が強まっている。中でも、5月半ばから「セブンイレブン」などで販売が始まった袋キャンディー「Rings」は注目だ。
「Rings」は、3種類のフルーツ味で構成されており、パッケージには「Happyなパッケージが入っているかも!?」と書かれている。その特徴は「Happy Rings」という特別なキャンディーが1袋に運が良ければ数個入っている。そのHappy Ringsを大切な人やお友達にあげることで"幸せのおすそわけ"ができると、女子高生から50代の主婦まで好評だ。
Ringsの企画デザインを担当した朋和産業(千葉県船橋市)のアートディレクター、谷本亮氏は、「袋キャンディーは友達と、あげあうもの」という女子高生たちの意見を採用し、"ハッピーの共有"をテーマに、かわいくて元気なデザインにこだわってパッケージを作成した。発売元であるパイン(大阪市)の開発部企画課長である木下堅太氏は、「たった1粒で"おすそ分け"ができ、コミュニケーションを生むのが袋キャンディーの良いところ」と話す。売り上げも好調という。
商品やイベントを通じた新たな絆作りは、震災後の世相と消費トレンドを表す1つの象徴的な動きといえるだろう。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2011.06.24 日経産業新聞より)

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ギャザリングアート
芸術とIT融合のギフト
 米アップル「iPad」などの新しいIT(情報技術)が芸術の可能性を広げている。大量の写真や画像を組み合わせて絵を完成させる「ギャザリングアート」はその一例だ。作者はウタマロケンジ(市川健治)氏。「ピクセル・モンタージュ」の技法を使う。
 デジタル写真を色調や彩度を変えず一定サイズの正方形に切り抜く。1000〜3000枚を組み合わせて貼り付け、1枚の絵に仕立てる。誕生日のプレゼントや両親の金婚式記念のお祝いなどテーマに合わせて親しみのある作品にできる。
 代表作は「2010 ワールドカップジャパン サカモトリョウマ」。全体では坂本龍馬の立ち姿だが、サッカー・ワールドカップでの日本代表選手の活躍シーンをちりばめた。スイーツの画像で作ったパンダ=写真=もある。iPadやパソコンの画面で絵を拡大・縮小すれば、全体像と細部の写真の両方を楽しめる。無機質なモザイクアートと違い、親しみやすく温かみと味わいがある。
 思い出のワンシーンを取り込んだプレゼントも作れる。ハートをモチーフにした額入りの作品を誕生日に贈られた20代女性は、一緒に画像データ入りのiPadをもらって驚いた。画面のあちこちを拡大表示すると、パーティーや旅行先での友人との記念撮影、家族や愛犬などの写真といった「隠しピクセル」が入っていたからだ。まるで「ウォーリーをさがせ!」た゜。遠くに暮らす祖父母や友人にデータを送れば、iPadを持ち歩いて自慢してもらうことも可能。アート作品は「希少性の高い一点もの」との先入観もあるが、デジタル技術がオリジナル作品の携帯や送信を簡単にした格好だ。
 ウタマロ氏は創作時に「いろんな人の写真を見ながら、その人の思い出や時間の断片が垣間見え、感動して入り込んでしまう」と語る。芸術と技術が融合し、「世界でたった一つの作品」に感動と利便性という付加価値をもたらしている好例といえそうだ。                
(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2011.02.25 日経産業新聞より)

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植物の新芽「スーパースプラウト」
手軽な「天然サプリ」人気
野菜も機能性とブランドで売る時代。健康志向や野菜などを生で食べるローフード人気の高まりで植物の新芽「スプラウト」が改めて注目されている。店では様々な種類のスプラウトを買えるが、機能性成分を効率良くとれる村上農園(広島市)の「ブロッコリースーパースプラウト」(200円前後、写真左)がとりわけ人気だ。

この商品は、米国でがん予防の研究課程で生まれた。食べて病気を予防する天然サプリメント≠セ。ブロッコリーはがん予防に効果があるとされる成分スルフォラファンを含むが、発芽から3日目のスーパースプラウトだと含有量はその20倍以上。最近は日本人の約半分が持つというピロリ菌の殺菌効果も高いことが学会で発表され、有効性が実証されている。

日本能率協会総合研究所の今年の調査では、主婦や一人暮らしの女性の7割超がスプラウトを知っており、買った経験がある人も5割近くいた。料理のレシピ本にも登場し、提供するレストランも増えている。他の食材と合わせやすく、スーパースプラウトなら洗わずそのまま食べられる。そんな手軽さから、繰り返し買う人も多い。個食化に合わせ、村上農園はミニカップ(130円前後、写真右)も昨年投入した。

同社はスーパースプラウトを野菜工場で生産。今夏の野菜相場高の中でも安定価格で供給した。建設業などで野菜生産に参入する企業が目立つが、製品単価は安く設備投資の回収は簡単ではない。その点でも村上農園は先頭を走る。約10年前にスーパースプラウトに着目し生産を始めた村上清貴社長は「機能性を徹底追求し他社と差異化している」と自信を見せる。

同社は衛生管理体制も徹底しており、生食用野菜の生産施設では国内初というISO22000の認証を昨年取得した。食料自給率を高めるため、野菜を工場で計画生産する動きは今後強まろう。SF小説に出てくる宇宙食のような高機能野菜が登場するかもしれない。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.11.05 日経産業新聞より)

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カリスマ・ブロガーに熱烈支持
日本の感性、中国女性が共鳴
 中国のインターネットメディアで大人気の日本人女性がいる。ハンドルネームは「TOKYO PANDA」。瀋陽の大学に留学中の20代医大実習生だ=写真。中国最大の通販サイト「淘宝(タオバオ)」内のコーナーの購入者によるファッションショーで輩出された人気者を紹介するインタビュー企画に登場。一躍注目を集めた。
 彼女は昨年12月に中国語のブログを開設。そのファッションセンスやライフスタイルが中国人の若い女性ファンを刺激したようだ。書いているのは「中国語が堪能な日本人女性」という物珍しさも手伝い、ブログの人気ランキング上位を維持している。
 TOKYO PANDAさんが淘宝のサイトで選ぶ商品は中国人女性の間でも人気となり、洋服やアクセサリー類などの小物を多くの人が買っているという。日本の女性が中国の流行をけん引しているのだ。
 若者の情報入手・交換の道具であるネットは日々その勢いを増している。個人の属性を紹介する「プロフ」や日常の出来事を日記風につづるブログ、「ツイッター」などの交流サイト(SNS)と多様化する手段を20代女性は読ませる相手、書きたい内容・用途で使い分け、自分をアピールする。
 この世代は「自分が良いと感じたものに共感してほしい」「人に知らせたい」という思いが強い。私生活を掲載するブログも写真を上手に使って視覚的に工夫したり、1人で3つ以上のブログを持つなど複数の「人格」を楽しむ人もいる。ネットを通じて流行やファッションへの感度を磨く使い方は、日本も中国も変わらない。
 TOKYO PANDAさんは今後、ブログを日本人や中国人が直接交流できる場として提供したいという。「中国と日本の親善大使になるのが夢。双方が求める情報を発信したい」。中国には日本人の感性を受け入れる市場が確実にある様子。ネットを駆使すれば、中国の20代女性相手の巨大なビジネスチャンスを発掘できるかもしれない。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.9.17 日経産業新聞より)

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11回目のジャパンエキスポ
脱オタク、波及効果広がる
 仏パリ郊外で7月初旬、日本文化を紹介する欧州最大の見本市「ジャパンエキスポ」があった=写真はプレスリリース。11回目の今年は出展ブース数が約550、4日間の来場者数も約18万人といずれも過去最高だった。マンガやJポップだけでなく、空手や剣術、座禅など伝統文化も紹介。アニメやゲームの熱心なファンに限らず、親子や「面白そうなので遊びに来た」という女の子たちも集まり、「脱オタク化」が目立った。
 「出展者・来場者とも多様化が進んだ」と博報堂DYメディアパートナーズの加藤薫氏は分析する。今回増えたのがコンテンツ配信業者や物販業者などの出展。「ポップカルチャーは趣味性が高いが、衣・食・旅行・学習などへの波及効果も大きい。日本企業に大きなチャンス」(加藤氏)と読む。
 ブースの中でひときわにぎわったのが、ニコニコ動画(ドワンゴ)のコスプレ生中継。前を通るコスプレーヤーの映像を日本で生放送していた。日本好きのフランス人にニコニコ動画を認知させ、日本で映像を見ている人にも仏会場の熱気をリアルタイムで伝える試みだ。期間中の総視聴者数は15万人以上、コメントも100万件以上だったという。
 もう1つの新機軸が、慶応義塾大学大学院のブース。日本のポップカルチャーの研究成果を発信し欧州から日本への留学を勧誘する狙い。「アンケートに多くの人が熱心に答えた。来場者はみな明るく好意的で、日本に来たがっている若者が多かった。いずれパリに常設拠点を設けたい」。中村伊知哉教授は手応えを感じている。
 日本政府はコンテンツの海外展開を重要課題に据えるが、ネットの流通だけでは展開規模は限られる。「今後は食品、自動車、ロボット、観光など他のビジネス領域との連携・融合も有効」(中村教授)。韓国は官民連携で「韓流ブーム」を設計したとされる。日本もこうした見本市などでの客の反応や成果を取り込み、ポップカルチャーを広げる戦略が必要だろう。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.7.23 日経産業新聞より)

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「短編ドラマ」の投稿サイト
思い出演出、共感広がる
 凸版印刷が昨年9月から運営するサイト「フォトロコ」=写真=は口コミを通じ、40代までの女性にファンが増えている。カメラ付き携帯電話などで気軽に撮った写真を最大4枚使って簡単にフラッシュフォトムービーを作り、投稿できる。写真にメッセージなど好きな効果をつけて表示するなど、「ドラマ仕立て」にもできる。
 投稿作品は、誰でも見られる「公開」と「限定公開」を選べる。プライベートのメッセージは限定公開にしてメールで送ったり、URLを教えてサイトで見てもらったりできる。公開作品をのぞくと、ペットや趣味を題材にしたり、誕生日のお祝いや母の日などの感謝、卒業や旅行などの思い出を写真と文字で表現したものが多い。
 「言葉に出しにくい感謝の気持ちを母の日にメッセージ付きで送り、すごく感動された!」(20代女性)。娘の卒業を祝う作品を送った40代の母親も「ひと手間で人を驚かせたり、喜ばせたりできてうれしい」と話す。 凸版印刷によると、全作品数の6割がプライベートの利用。身近な人に向けたメッセージ性の強い作品が多いという。自分で描いた絵を写真に撮って物語を作り、短い言葉を付けた絵本のような作品もある。
 投稿サイトには人を中傷したり公序良俗に反したりするコンテンツが集まるものもある。だがフォトコロの作品は「感謝」「応援」「癒やし」「思い出」系が大半。寄せられるコメントは共感や励ましが多く、知らない人同士が善意で結ばれる「場」になっている。
 同サイトは無料で使えるが、「公式サイトによるリッチメールの課金ビジネスや、他社に技術を提供するビジネスも検討中。ユーザーが広がれば、広告ビジネスにも着手する」と凸版印刷メディア事業開発本部の北原功一郎プロデューサーは将来を見据える。
 良質の携帯サイトを上手に活用すれば、楽しく過ごしたり他人に癒されたりできる。そんなツールとして、フォトロコのようなサイトの進化が楽しみだ。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.5.28 日経産業新聞より)

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登山用「おしゃれ」スカート
オンナ心巧みにつかむ
 女性向けファッションで最近、「山スカ」という言葉が定着しつつある。「登山・アウトドア用のスカート」の略称だ。大胆かつ派手なデザインながら防水性や防風性、保湿性、透湿性などにも優れた製品が多い。「街中だけじゃなく、大自然の中でもおしゃれでいたい」というオンナ心を巧みに取り込み、市場が拡大している。
 背景にあるのがアウトドアレジャーのすそ野の広がり。2009年の「レジャー白書」(日本生産性本部)によると、登山人口は570万人。09年夏に富士山に登った人は約29万人で、世界遺産に登録されている屋久島への入山者も09年で11万人弱とされる。登山やトレッキングのブームを下支えしているのは普通の20〜30代女性。自然に触れて人生観を変えたいと考えて、独りで山に登る人も増えている。街での楽しみに飽きたカップルは「登山デート」で新鮮な気分を味わおうとしている。
 コロンビアスポーツウェアジャパン(東京・渋谷)によると、09年のタイツの出荷は08年比で約5倍に増えた。山スカも昨春から品ぞろえを充実。10年2月に発売した春物の販売量は100以上ある女性用衣料の中で3位。今年は見た目の格好良さだけでなく機能性も一段と高めるという。
 一言でアウトドアといっても、それを楽しむ女性の行動様式は多彩だ。 コロンビアは気温の影響を受ける野外音楽祭のような屋外イベントで、ポンチョや長靴などユニークな商品展開を通じ新たなアウトドアウエアの伸長にも注目している。聴衆は キャンプをしながら連日音楽祭を楽しむ。快適に過ごすにはファッション性 の高い機能性衣料が不可欠というわけだ。
「山歩きや屋外生活を楽しむのは中高年世代」という固定観念は崩れつつある。アパレル産業では販売不振に苦戦する企業も多いが、山スカのように機能とおしゃれを両立させた衣料品は成長の余地を残している。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.4.9 日経産業新聞より)

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神社、「縁結び」で女性つかむ
お守り・ガイド本に脚光
 20〜30代女性の間では、神社への参拝がブーム。恋愛成就や婚活のため、「縁結び」で有名な神社に足を運ぶ人が目立つ。
 恋愛に効き目があるという東京大神宮や今戸神社などでは、思いの強さの分だけ1人あたりの参拝時間が長い。ある女子大生はお正月の三が日に3時間待ったというが、平日の昼下がりでも並んで順番を待つ女性たちがいる。切羽詰まった感じで一心に拝むOL、名所巡りの感覚で訪れる友人同士やカップルなど若い女性ばかりが目にとまる。
 人気に火を付けたのは、芸能人やモデルのブログ。「○○神社でお参りしたら1カ月後に結婚」「△△神社のお守りを持っていたら告白された」など、ネットの書き込みや口コミで広がっている。
 神社もこうした需要の変化に敏感。「お守り」の分野や種類が増え、神田明神など40種以上をそろえる神社もある。一見それとわからないお守りを携帯電話につけたり、メールアドレスに「en」や「go-en」の文字を入れたりする若い女性もいる。人気の神社は賽銭(さいせん)以外にお守り販売が増収に寄与しているようだ。
 女性のための参拝ガイド本も登場した。角川マーケティングが昨年11月に出した「東京縁結びさんぽ」だ。「縁結び・恋愛に効く」を中心に「金運」「子授け「厄除け祈願」などでご利益がある36ケ所の社寺を紹介。827種類のお守りや絵馬、御朱印などの写真も載せてある。
 この本で紹介された社寺にお参りした人が御朱印を携帯にダウンロードし、記録を残せる無料サービスもある。今戸神社は「今年のバレンタインデーにかなりの人出が予想される」と読む。「バレンタイン+神社」というミスマッチな組み合わせも流行の一断面だ。恋愛や結婚、就職、お金、友達づくりなど参拝者が求めるご利益は多様化する一方で、神社も自己変革に必死だ。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2010.2.12 日経産業新聞より)

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美容成分「アスタキサンチン」
強い抗酸化力、ヒットの兆し
 美肌やアンチエイジング(抗加齢)への関心が高まり、実年齢より10歳ほど若く見える40〜50代女性も増えている。そうしたなか、「アスタキサンチン」という物質が注目されている。サケやイクラ、エビ、カニなどに含まれる色素の一種で、天然品の培養が可能になった。抗酸化力や免疫力を高める効果も確認されており、需要の急拡大が見込まれる。
 アスタキサンチンは「赤いビタミン」とも呼ばれる。その抗酸化力はビタミンCの約6000倍、コエンザイムQ10の約800倍ともいわれる。美肌効果に加え、眼精疲労予防や筋肉の疲労効果軽減などの効果もあり、メーカー各社が安全性の高い培養方法を模索してきた。
 1994年に富士化学工業グループがヘマトコッカス藻から大量培養に成功し、安定供給と商用化への道を開いた。だが認知度は低く、富士経済によると素材としての市場規模は2003年で7.5トンだった。大手企業の参入などがあり、08年は推定で30トンに拡大した。
 昨年8月には原料メーカーが「アスタキサンチン工業会」を設立して啓発活動に取り組み始めた。消費者が目にするCMでは、中島みゆきさんと松田聖子さんを起用した富士フイルムの化粧品「アスタリフト」が有名だ。アスタキサンチンを配合した化粧品の市場規模(富士経済調べ)は、08年(見込み値)で04年の17倍に拡大した。
 サプリメント成分としても有望視されている。富士化学工業子会社のナチュリル(東京・港)は11月に抗酸化美容サプリメント「アスタボーテ」=写真=を発売した。「トコトリエノール」や「酵母エキス」などの成分を配合し、心身の健康と美容に気づかう女性たちの間で口コミで人気が広がっている。アスタキサンチンは臨床試験などで新たな効果の発見も増えている。一般の食品や飲料などに用途が広がれば、一段の市場拡大が期待できそうだ。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.12.18 日経産業新聞より)

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進化する定番アイス
好み・流行調査し味調整
 消費者には「買い物で絶対失敗したくない」という心理が強く働く商品がある。アイスクリームもその一つ。せいぜい100円から数百円の出費だが、確実に満足感を得ようと定番ブランドに手を伸ばしてしまう人は多いだろう。
 日本アイスクリーム協会の調べでは、アイスクリーム類・氷菓の販売額は1994年度の4296億円がピーク。2003年度は3322億円に落ち込んだが、2008年度で3845億円まで盛り返した。同協会によると、買うアイスの価格帯は下がったが、女性を中心に購入回数が増えた。コンビニエンスストアが120円を中心に気軽に買える商品や割安感があるマルチパックを充実させていることが奏功したようだ。
 そうしたなか、最近目立つのがロングセラーの進化だ。例えば、1976年発売の「pino」(森永乳業)。今年に入って生キャラメル、なめらかミルクチョコ、抹茶ミルク、ショコラアーモンドとすでに4種類の期間限定品を発売。定番と併売し、繰り返し買う人を飽きさせない。専用サイトを見れば、キャンペーン情報や製品に関する様々なうんちくも分かる。
 消費者の好みや流行を調査・予測し、水準が高いシリーズ品をタイミングよく市場に送り出すことも大事だ。販売が前年比50%増の「MOW」(同)は甘さや後味、食感を研究。性別・年代別の細かな消費者調査をもとに微調整し顧客の反応をみる。こうした取り組みは、「チョコモナカジャンボ」(森永製菓)や「ガリガリ君」(赤城乳業)もしているようだ。
 最近は「買う・買わない」の価値基準をはっきり持つ消費者が増えた。それでも売れる商品を育てるには顧客の心を知り、時代の変化に商品を順応させる柔軟性が重要だ。少子高齢化が一段と進むなか、食品なら健康を意識したり、郷愁を誘うなどで中高年の支持を集める仕掛けも必要になろう。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.10.23 日経産業新聞より)

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街にあふれる電子看板
特定の消費者に広告直送
 繁華街を歩いていて、デジタルサイネージ(電子看板)を見ない日はない。薄型ディスプレーで繰り返される映像と音声のメッセージは、従来型のポスターやテレビCMとは違う効果がある。通勤電車の中、ドア上部の液晶画面から英会話学校や新製品などの案内映像が流れる。タクシーの車内や空港の女子トイレ、病院のロビーなどあらゆるところに電子看板がある。
帰宅後にインターネットや携帯電話、テレビで昼間と同じ映像広告を見ることもある。
 電子看板の特徴はユビキタス(遍在)性とネットワーク力。特定の消費者層に、様々な 生活シーンで商品やサービスを広告できる。その「名所」が東京・渋谷駅前のスクランブル交差点。4つの巨大スクリーンに最先端の映像が流れる。女子高生らはこの画面で新曲を知る。「渋谷で販促ビデオをみて気になり、CDを買った」「興味がなかった映画を面白そうに感じた」と影響される人もいる。
 ヘアケア用品メーカーのダリヤ(名古屋市)は7月に若者向けヘアカラー「パルティ」「メンズパルティ」のCMを渋谷駅前と原宿で2週間放映。顧客対象にメッセージを効果的に届けて両ブランドの認知度を高め、CMとの相乗効果で販売増につなげたという。6月発売の「デジタルサイネージ革命」(中村伊知哉・石戸奈々子著)を読めば、世界の状況も含めてデジタルサイネージ産業の実態を包括的につかみやすい。
 富士キメラ総研によると、2008年のデジタルサイネージの市場規模は649億円。だが、パナソニックなど158社(7日現在)でつくる「デジタルサイネージコンソーシアム」は「「2015年1兆円」と野心的。ネット広告に押され、テレビや新聞など既存のマス広告はさえない。消費者の行動や心理状態を意識し電子看板を駆使すれば、新市場を切り開けるかもしれない。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.08.28 日経産業新聞より)

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野菜スイーツ本格普及
「おいしい食材」女性つかむ
 「野菜スイーツ」が流行しそうな気配がある。コンビニエンスストアの売り場には野菜を使った飲料やヨーグルトが並び、バレンタインデー向けにチョコレートや焼き菓子も登場した。野菜がとれて甘いデザートへの欲求も満足させられる点が受け、ヘルシーなイメージで若い女性を中心に支持されつつある。
 今年は「セブンイレブン」の出店と「ハローキティ」の誕生から35周年。これらを記念した企画の1つとしてセブン―イレブン・ジャパンは5月、カボチャやサツマイモ、ほうれん草、トマトの4種が入った「ハローキティ野菜フィナンシェ」=写真=を全国の店舗で販売した。6月にはドーナツ店の「MOGMOG」が「焼きベジドーナッツ」を発売。松竹系映画館の「MOVIX」も野菜ドーナツの販売を始めた。野菜はスイーツと結びつきにくいイメージだが、各社とも人気キャラクターや定番の菓子と組み合わせ、食材の可能性を示している。
 野菜の人気は高まる一方だ。ここ数年、自然食ビュッフェや野菜専門レストランに行くことがオシャレと受け止められるようになった。飲食店で男性が野菜ランチを選ぶ姿を目にすることも多い。もっとも、スイーツ市場では健康志向だけでは成功が難しい。
 実は3年前、ある専門店が火付け役となり野菜スイーツが話題になった。オーガニック食品やアレルギーに敏感な一部のファンをとらえたが、広く普及するには至らなかった。消費者の肥えた舌と厳しい選別眼を満足させるには、おいしいことが大前提だ。
 その点で、おやつ感覚の商品が増えていることは、野菜スイーツが普及に向けた第2ステージに入った証しといえる。乳業メーカーが昨年実施した消費者調査でも野菜スイーツに対する肯定的な意見は80%超。食育を重視する親にとっても、子供を野菜好きにするきっかけを作ってくれる商品があればうれしいだろう。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.06.26 日経産業新聞より)

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mixi世代をつかめ
ネット駆使、賢く買い物
 百貨店やスーパーの販売不振が目立つ。日本の消費者はモノを買わなくなったのか? そうではない。「土砂降り」の消費不況下でも、流行に目ざとい若い女性は思い切り買い物を楽しんでいる。
  彼女たちにとって、半年前の人気商品はもう古い。洋服は1−2シーズンで買い替え、高価なアクセサリー類も旬の時期は最長2年。曲の分野ごとに3つの「iPod」を使い分けている子もいる。モノ選びの基準は「安く、かわいく、使いやすい」。商品ライフサイクルは極端に短い。こんな消費生活を支えているのがインターネットのサービス。代表例が交流サイト(SNS)の「mixi」=写真はトップページ。2008年末時点で1600万人超の会員を持つ。
 大学生のJさん(20歳)。「○○(通信会社)を使っている人、どんな感じか教えて!」。携帯電話会社を替えようとmixiの日記に書き込むと、20件近いコメントがすぐ寄せられた。「店員に聞いたりカタログを読むより、ネットで同世代の人に聞く方が自分に合ったものを選べる」と話す。
  Eさんはmixi上に350人以上の「友達」がいる。いつも誰かがネットに接続しており、電話やメールより短時間で情報収集できるという。高い買い物をするときほど、彼女らは丹念に「友達」の意見を参照する。あふれる情報の中から役に立つものだけを選び、納得してお金を払う。こんな合理的な消費行動が浮かび上がる。
  3月の日銀短観で大手製造業の景況感が過去最悪の水準に落ち込み、百貨店の全国売上高は昨年、コンビニエンスストアに抜かれた。赤字に悩む大手流通業も多いが、ネットを駆使し「賢い消費」「納得できる消費」を心がける若い世代は存在する。mixiの利用者は大都市圏に住む10−20代が多い。潜在力が高いこれらの消費者層をどうつかむか。ヒントは若い女性の行動にあるかもしれない。(ブームプランニング社長)


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.04.17 日経産業新聞より)

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進化するプリントシール機
「カワイイ・キレイ」を追求
 若い女の子たちの携帯電話画面をのぞいたことがあるだろうか? 
近ごろは友達と一緒に撮ったプリントシール画像(プリ画)を携帯の待ち受け画面にする子が多い。画像を赤外線通信で友人の携帯に転送したりできるのだ。
最近のプリントシール機の特徴は、普段の自分より、かわいくきれいに撮れる通称「盛りプリ」というものだ。そのポイントは「目」にある。みんな少女漫画の主人公のようにパッチリ大きく人形のような目に写るのを好む。自動的に目が実際より大きく強調されて「デカ目」に写る機種も昨年来、続々と登場している。
一番人気は バンダイナムコゲームス の“120%デカ目に撮れる”ジュエラ・アイ=写真。人気のコスメブランド「美肌一族」と連携、キレイに「盛りプリ」できる機種を印象付けようとしている。昨年12月からは「小顔効果」なども加え「カワイイ」「キレイ」を追求する女の子たちが飽きないようタイミングを計りながら機能を進化させる製品戦略を仕掛ける。
  プリントシール機は現在、国内に約2万台が設置され、市場規模は約300億円(業界調査)。ピークだった2003年の3万7000台から減っているが、衰退市場ではない。売れるプリントシール機だけが生き残った結果、1台あたりの売上高平均は変わらないという。
しかも写真で撮るよりもかわいくキレイな自分を残せる。20歳以下の平成生まれの女の子たちにとっては、遊びの域を超え、文化、またはコミュニケーションのツールとして定着する可能性がある。時代が望む「カワイイ」「キレイ」とは何か。メーカーは常に彼女たちの感性に触れて潜在的な需要を掘り起こし、新たな楽しみを提供することが少子高齢化の縮小市場を活性化するカギとなりそうだ。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2009.01.30 日経産業新聞より)

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クラスやクラブで着るTシャツ
文化祭や体育祭の定番に
 秋は文化祭や体育祭など学校イベントのシーズン。ここで必ず登場するのが、高校生が自主制作する「クラT」だ。クラスやクラブのみんなで着るおそろいTシャツの略語だが、単なるTシャツではない。きずなや団結の証しであり、思い出が残るように思い入れや意気込みが存分に表現される。
  デザインは絵が得意な子やオシャレな子が担当。オリジナリティにあふれ、個性的なものが多い。背中側にはクラス全員の名前やあだ名を書くのが主流で制作費は1枚2000―2500円が一般的だ。
  7月には全国300校の様々な作品を紹介する初の『クラT大図鑑』(主婦の友社、写真)が出版された。制服大手の尾崎商事(岡山市)は、10年以上前からクラTを作っていたが、6年前には新ブランド『イベンテージ』を立ち上げ、ホームページを開設。高校生でも注文しやすい仕組みを導入したことで現在の受注は年間約100校に広がり、応援旗など盛り上げるための品々も扱っているという。
  「クラT」は、ケータイや写真シールと同様に高校生の定番文化になりつつある。スポーツ用品やインターネットTシャツショップなども参入。市場規模は不明だが、国内の高校5242校のうち、かなりの高校生が利用しているとみられる。ローティーン向け雑誌『nicola』のブログ上でも、中学生人気モデルが自身のクラTを紹介するなど、今後小中学生にも広がるきざしを見せている。
  元来、若い子はみんな制服好きだ。一人ひとりが個性や独自性を追い求める半面、「友達とおそろい」に一体感や安心感をおぼえるのが現実なのだ。今後はクラブの合宿・遠征、学校以外の団体のユニフォームとしても、おそろいのTシャツがより一般的になる可能性がある。少子化で子供関連市場が縮小するなか、衣料業界の関係者にはクラTのような一定の規模が確保できる新市場を開拓するアイデアが問われている。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2008.11.07 日経産業新聞より)

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携帯の子供向け「お勉強」サイト
ゲーム感覚 楽しく学ぶ
 塾に習い事に忙しい最近の子供たち。そこで息抜きや遊び感覚で勉強できれば一石二鳥と、学習方法も多様化してきている。最近ではゲーム、さらには携帯電話サイトでも楽しみながら「学習」できるコンテンツが増えてきた。
  携帯電話大手3社とも学習とクイズ系に含まれる公式サイトはそれぞれ50前後ある。学生向け学習サイトも多く、現役東大生が作成した問題に挑戦する『ドラゴン桜IQ革命』などは本格的勉強サイトで大学受験生向け。今年はケータイで遊びながら勉強できるエデュテイメント型の、初の中学生向け学習サイトが登場した。
サミーネットワークスの『ウチらのベンキョー委員会』だ。「えぃご部」と「れきし部」があり英語と歴史の2教科を学習できる。利用するには、1教科月額315円の有料会員登録が必要だ。
  旺文社の学習参考書に準拠した内容をえぃご部は7つ、れきし部は6つのコンテンツでゲーム感覚で学習できるようアレンジしている。特にえぃご部の悪魔カレシ≠ニいうキャラクターと会話しながら1800語を学べるものは人気。実際に利用している中学1年生の女子は、「カレシが何を言うかが楽しみで毎日やってしまう」という。あまり勉強を意識させない工夫があり、勉強が苦手な子供が興味を持つきっかけになりそうだ。
  同サイトでは今月、無料の「uchico(うちこ)」を新設。悩み相談に応えたり、携帯電話の正しいマナーを教えたりする「こころ部」というコンテンツが含まれる。子供たちに安全なもの≠ニ危険なもの≠見極める力も養ってもらうのが特徴だ。
  携帯電話を使いこなし、かつゲーム好きな現代の子供たちにとって、ケータイ向け学習サイトをより身近な存在にするには、啓発と、おのおののレベルに合わせて楽しみながら成績アップにまでつなげられるかがキーとなりそうだ。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2008.8.29 日経産業新聞より)

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子どもの携帯電話利用
教育こそ安全の決め手
 小中学生の“ケータイ利用”が一段と広がっている。小学校低学年で17%、高学年では39%、中学生になると66%が携帯電話を所有しているとの調査結果もある。
  通信各社も“子どもケータイ”に力を入れ、端末を相次ぎ発売、端末の現在位置を確認できる機能のような安心・安全を強化したサービスを展開している。
  心配する声が多い不健全サイトへのアクセスを禁止するフィルタリング機能や、子ども向けポータルサイトなどのサービスも提供している。
  一方、子どものケータイ利用が進むにつれ、有害情報へのアクセスやネットいじめなど、マイナス面は社会問題となってきている。福田康夫首相は子どものケータイ所有を制限する考えを示している。国会も青少年を有害情報から遠ざける法案を検討中だ。通信業界やコンテンツ業界もフィルタリング強化などの措置に一層力を入れ始めている。
  だが、基本的にケータイは楽しく便利な道具。だからこそ親も高額な負担をしながら子どもたちに持たせているのだ。共働きの家庭で親と連絡をとったり、仕事で夜帰りが遅い父親とメールし合ったり、ケータイは家族の大切な対話手段となっている。
  友達同士のコミュニケーションにも欠かせない。中学生の6割以上が持つケータイの主な使い道は「メール」だ。ケータイがあるから助かった、救われた、役立った、楽しかった−−。そういう効用は、ケータイの危険性や有害性をはるかにしのぐはずだ。
  有害情報から身を守ったり、人を傷つけるようなマナー違反を防いだりするには、規制やフィルタリング機能では限界がある。決め手は教育だ。マナーやリスクを知り、安全で楽しく使えるよう学んでいく必要がある。子どもだけではない。親も学校も含め、社会全体が安全なケータイ社会づくりに取り組むことが求められる。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2008.6.6 日経産業新聞より)

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「結婚難社会」の本音
男と女のミスマッチ
 普段マーケティングリサーチで私が接する女性たちは、下は高校生から上は40歳代後半までと幅広い。しかし、年代に関係なく女性たちが盛り上がる共通の話題は「恋話(コイバナ)」である。「結婚」が絡むともっと盛り上がる。
 女子高生・女子大生の話題に「結婚」は早いのでは、というのは結婚が「当たり前」だった時代の話。今どきの女子大生は進路を考える際に「この仕事に就いたら結婚できるだろうか?」との考えが一瞬は頭をよぎり、仕事のできる女性でも転勤を命ぜられて不安になるのは仕事より結婚という。
 2005年の国勢調査では30歳代前半で男性の47.1%、女性の32%が未婚という「結婚難社会」が垣間見える。いまや若者の4人に1人が一生未婚とも言われる。しかし周囲の女性たちの声を聞いても「結婚したくない」という人はほとんどいない。なぜ日本はこんなに結婚できない国になったのか?
 その謎に答えてくれる本が出た。『「キャリモテ」の時代』(白河桃子著、日本経済新聞出版社、写真)だ。東京では4割以上の女性が年収600万円以上の男性と結婚したいというが、その年収を稼ぐ独身男性はわずか3.5%とある。様々な男女のミスマッチが「結婚できない日本」をつくっているのだ。男女雇用機会均等法施行20年余りの「モテとキャリア」の歴史を語り、現代を生きる女性たちの「ワーク・モテ・バランス」両立のポイントを指南する。
 不況の10年を経て、一人で家計を維持できる男性たちは減った。女性たちにも「経済力」が求められ「働く女性がモテる時代」になった。そして男性たちには「稼ぎ」だけでなく、かつてないほど「魅力」が求められていると著者は言う。本書は単なる「モテ本」ではなく、現代の男女の生き方、結婚観、仕事観を語る上で、見逃せない20―40歳代の本音のデータを多く含んでいる。求める結婚の条件に男女差がなくなりつつある今、結婚のあり方は経済的にも精神的にも今後ますます多様化しそうだ。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2008.3.14 日経産業新聞より)

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新春に手作り動画メッセージ
マウス1つで手軽に楽しく
 ウェブを利用したグリーティングカードはパソコンで作成するタイプだけでなく、携帯電話を使ったサービスも増えている。思い立ったときにあいさつ状を届けられるので、仕事始めで出社したら思わぬ人から年賀状が届いていても、すぐに返事できる。初心者でも簡単に操作できるサイトを使って、手作り感覚の動画メッセージを作ってみてはどうだろう。
 NTTの「うごうごブログ」は、2006年10月の開始から月 100万ページビューを獲得し、登録者数も増え続けている「動くお絵描きサイト」。描画からアニメ作成、送信までをマウス1つで直感的に操作できてしまう手軽さが人気だ。
 実は「うごうごブログ」は、その名のとおりソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)機能を備えた「動く絵日記」でもある。操作はシンプルながら、様々な機能を備えており、連日作品を投稿する固定ファンも多い。自分の描いた作品について意見や励ましをもらえることの楽しさに加え、投稿者同士で行われるテクニック交換など、SNSならではの特長も十分に生かされている。
 筆者自身も投稿してみたが、簡単な操作であいさつ状を自由に描け、実に楽しい。思いもよらず、作品にお褒めのコメントをもらうなど、絵を描くのが苦手な人間にも新鮮な喜びがあった。
同ブログをつくったNTT研究企画部門主任研究員の佐野恵利子氏によれば、今後はこの技術をさらに発展させ、ビジネスから教育まで幅広い分野での活用に取り組むという。
総務省の発表では、2006年3月末時点のブログの利用者数は前年同期の2.6倍、SNSは6.5倍。2007年3月にはSNSの利用者数がブログを追い抜き、約1042万人に達したもようだ。
手描きの温かみと利便性があいまって、デジタル派にとっても、アナログ派にとっても、自分を表現するための使い勝手のいいツールといえる。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2008.1.4 日経産業新聞より)

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組織の「人間関係づくり」
人結ぶ強力な「触媒」必要
 契約や派遣など非正社員として働く人が増えている。特に、「所属する組織より、個人のライフスタイルの方が大事」と考える若者の間では、従来の「大学を卒業して就職した企業で定年まで」という働き方に対する意識は必ずしも高くなく、人材不足や高い離職率に悩まされる企業は多い。
  そんな時代を反映してか、新しい組織経営論の本が出版された。「ヒトデはクモよりなぜ強い」(日経BP社刊、オリ・ブラフマン、ロッド・A・ベックストローム著、糸井恵訳)=写真。従来の企業を「中央集権型」と位置付け、中枢部分から足が8本出ている「クモ」に例える。一方、新しい組織はリーダーが存在せず、分散した権限を持つ現場が緩やかにつながる「分権型」とし、頭脳が体全体に張り巡らされた「ヒトデ」に見立てる。両者がぶつかると、必ずヒトデ型組織が勝利を収めるという。
著者の2人は米シリコンバレーの起業家で、
IT企業のほか、歴史は古くてもヒトデ的手法で生まれ変わった会社や団体、さらにはテロ集団のアルカイダまで幅広く取材している。最近は独立した機関や権限を持つ個人を緩やかにつなぐヒトデ型組織作りをインターネットが後押ししているという。
  もちろん分権化しさえすればうまくいくという単純なものではない。成功したヒトデ型組織には必ず明確なビジョンを持ち、分散した機関や個人を結ぶ人物がいる。本書では彼らを、異なる物質に混ざって化学反応を起こさせる物質になぞらえて「触媒」と呼ぶ。
  若者が就職しても長続きしないのは、人間関係や責任意識が希薄だからと言われる。それでいて彼らは携帯電話やネットを通じての「人間関係づくり」には抵抗がない。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)をよりどころとする人たちが急増している今だからこそ、彼らを取り込む組織経営には「強いリーダー」より、人を結ぶ力のある「触媒」が必要なのではないかと考えさせられる。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2007.10.19日経産業新聞より)

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 女子高生、持ち物全部アート!? 
「かわいい」対象 日々変化
女子高校生にとって今や自分の「持ち物すべて」がファッションになっている。持ち物選びの基準は、それを持っている自分が周りから「かわいく見えるか」どうかである。お菓子でも、パッケージがかわいいかどうかが評価の分かれ目になる。例えば明治製菓のガム「XYLISH」。女子高生の多くがピンクのパッケージを購入する。「色がかわいいし、食べた後は空箱を綿棒やヘアピン入れに使っています」との声が聞かれる。
 逆に「ダサい」との評価を下されたパッケージデザインのものは決して持たない。パッケージについてデザイナー顔負けで評論できる女の子は多い。
 さらに最近、女子中高生は「文字(のデザイン)が古い」と感じている。話を聞くと、明朝、ゴシックなど既存の文字やフォントは古くさく、満足できなくなっているのがわかる。「このパッケージにするなら文字はこうでしょ!」「『ダイエット』っていうのにやせそうに見えない」など、文字が商品全体の印象を左右するらしい。
 「文字」や「構図」にこだわるここ5―6年の傾向には、プリクラなど写真シールが大きく影響しているようだ。最近の写真シール機は撮影画面に落書きができる機能がついている。彼女たちは手書き文字でかわいく「デコる(飾る)」ことにこだわり、自分のアート感覚、色使い、気持ちが伝わる言葉と文字を駆使する。しかも「かわいい」と思う対象は日々変化するため、彼女たちは表現手法を進化させようと努力する。
 そのスピードに大人がついていくのは容易ではない。ここ数年、女子高生の落書きの文字をそのままスタンプに活用している写真シール機も多く、最新人気機種の「花吹雪New」=写真=は撮った画像を携帯電話へ送る流行の機能を備える。彼女たちの多くが撮った画像をケータイの待ち受け画面にしている。身の回りを「かわいい」「かっこいい」で固めたい彼女たちの欲求を埋めようと企業もトレンドや商品の開発を競っている。


(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2007.8.17日経産業新聞より)

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ポケットに収まるパソコン
ズーム技術が携帯を進化
限りなくパソコンに近づいたといわれる携帯電話だが、操作性や使用感での差は、まだ大きい。最大の理由はなんといっても面積比でパソコンの50分の1という小さいディスプレー。特に文字が見づらくなる中高年世代にとって携帯の「画面の壁」は予想外に厄介だ。
 「画面が小さくて見づらいならコンテンツを拡大して見やすくすればいい」。この逆転の発想で、パソコンに匹敵する閲覧環境を携帯電話で実現させたのが、英グラスゴーに本拠を置くピクセル・テクノロジーズ社だ。
  ピクセル社は、文書閲覧ソフトの市場で日本の携帯通信全社に技術を提供している。同社の高速ズーム技術は、「ワード」や「エクセル」、「パワーポイント」など業務上欠かせないソフトで作成した書類を携帯画面で見る際に威力を発揮する。写真画像や細かな文字でもシャギー(ぎざぎざ)のない状態で見やすくクリアに再現する。送信されてきた添付ファイルをそのまま携帯上で開けるので、忙しいビジネスパーソンにはぴったりの機能だ。
  5月末の発売直後から複数の有名ブロガーがネット上で取り上げ話題を呼んでいるのが、ピクセル社の技術を使ったNTTドコモの「N 904i」搭載の「ピクセル・ブラウザ」だ。これまでブラウザーの弱点だった通信の遅さと画面の見づらさを解消。画面が「サクサク」と動き、閲覧時のストレスが大幅に軽減された。「らくらくURL入力」やアイコン表示の「ツールバー」などの機能も充実し、閲覧専用のパソコンをポケットに持ち歩いている感覚だ。
  携帯電話というと若年層向けのイメージが強かったが、文字や写真を自由に拡大することができるピクセルのズーム技術は、携帯を進化させ、その市場を大きく広げる可能性を秘めている。外出先で見積書をチェックしたり、電子辞書代わりに使ったり、電車内でウェブ新聞を読んでみたりと、使い方はアイデア次第といえそうだ。

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2007.6.15日経産業新聞より)

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「野菜はおしゃれ」定着
〜ブーケにアニメに大活躍〜
 野菜ブーケをご存じだろうか。写真(上)は栄養のバランスがとれた様々な野菜を組み合わせてプレゼントにしたもの。家庭や仲間内のパーティーなどでブーケのように食卓に飾り、目で楽しんだ後は皆で取り分けて、おしゃれに味わうことができる。脇役だった野菜が主役となるケースが増えてきた。
  4月5日、NHK教育テレビでも、ファイナルファンタジーなどで有名な天野喜孝氏原作のアニメ番組「やさいのようせい」が始まる。ニューヨークのキッチンに集まった野菜の妖精たちの冒険ファンタジー。テーマは「親子で共感できる優しい世界」というが、子供が野菜好きになったりする効果も期待できそうだ。
  外食・流通業では「野菜」がキーワードになりつつある。ローソンは 野菜ソムリエと タイアップし 4月10日に色と健康がテーマの野菜サラダパックを発売。 産地を前面に打ち出すレストラン、農法にこだわった野菜の通販なども多い。飲料や食品メーカーは野菜関連商品の開発を加速させている。
  底流には消費者の嗜好(しこう)の変化がある。「ダイエット」「健康」など強迫観念に駆られて野菜を食べてきた層がライフスタイルとして採るようになってきている。ベジタブル&フルーツ(V&F)マイスターの資格の取得者も 2006年末に前年比65%増の1万人を超えた。ナチュラルローソンでは全店長にこの資格を持たせるなど長期的な戦略を練っている。
  メディアを駆使したイメージ戦略、販売店などの思惑、消費者意識の変化などがかみ合い、新たな野菜ブームが起きようとしている。

(写真下) やさいのようせい(copyright 2007天野喜孝/DML「N・Y・SALAD」パートナーズ)

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2007.3.23日経産業新聞より)

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米国のキャラ「Tweety」
〜日本テイスト加え人気〜
 世界化と現地化の両立を意味する造語「グローカライゼーション」。企業活動に当てはめると、海外進出の際に自国文化を押し付けず、グローバルな視点で現地化(ローカライズ)して初めて長期的に成功する、という文脈で使われる。これをキャラクターで成功させつつあるのが、米ワーナー・ブラザースの「Tweety(トゥイーティー)」=写真、copyright WBE(s07)=だ。
  日本のキャラクター商品市場はここ数年1兆6000億円程度で頭打ちだが、「Tweety」はアイテム数を前年より3―4割増やし売り上げを伸ばしている。 衣料品に加えて雑貨も増え、テレビや雑誌での露出も盛んだ。
  キャラクターが消費者に受け入れられるには、その国・地域の消費者の嗜(し)好や趣味を取り込むことが欠かせない。特にキャラクター大国である日本の消費者はこだわりが強い。米国生まれの「Tweety」が日本市場に浸透するには、大胆なローカライゼーションが必須だった。 本来の持ち味や雰囲気を壊さず、笑った顔 やウィンクなど 表情や動きにバリエーションを加えた。
  日本の消費者は「キティちゃん」をはじめ丸っこいものが好み。「Tweety」の場合、その顔の丸みや顔と胴体の微妙なバランス、色使いや形、表情など随所に日本ならではのきめ細かさを表現した。 身につけているもの、場面や背景も日本人好みのテイストに変えた。 昨年はアフロヘアや日焼けした「Tweety」のTシャツがスポーツショップに登場して新たなファンを増やした。 グローバル戦略も見逃せない。米「Kitson」や伊「D&G」といった有名ブランドと組んだ商品展開など、世界的な話題づくりも進めている。 最近のキャラクターには人気が突出したものがない。ワーナー社は、Tweetyに関するマーケティング結果を基にライセンシー側との協力体制を強化し、より幅広い層への浸透を計画している。

(写真)米ワーナー・ブラザースの「Tweety(トゥイーティー)」

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2007.1.19日経産業新聞より)

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マイクロバブルに熱視線
〜副作用なく身体を洗浄〜
10年以上前に終わったはずのバブルが再来する……。と言っても「マイクロバブル」の話だ。
  マイクロバブルは直径50ミクロン (ミクロンは1000分の1ミリ)以下の極小の気泡を指す。最近、これが様々な働きをすることが分かってきた。 例えば、マイクロバブルを風呂に入れると体の汚れの落ちが良くなり、生鮮食料品の鮮度保持や雑菌の抑制効果なども指摘されている。 水中で発生させた無数の泡は、マイナスイオンに帯電し、ゴミや雑菌を引き付ける。さらに小さいナノバブル(ナノは100万分の1ミリ)になって消滅する際にエネルギーを放出し、付着した雑菌を壊すという。マイクロバブルは通常、消えるまでに1−2日間かかるなど効果が持続するほか、公害や副作用もない。
  資源開発株式会社(横浜市、奥村敏孝代表)がこのほど発売した微細気泡発生装置「awawa」(写真、42万円)は、業務用が中心だった装置を家庭用に小型・軽量化(幅270×奥行き150×高さ304ミリ)したものだ。ノズルから大きさのそろった大量のマイクロバブルが発生して瞬く間に湯船の中が白濁しミルク風呂のようになる。高密度な細かい泡が身体の汚れを取り除き、体の芯まで暖める効果があるという。美肌や冷え性解消を期待する健康志向の女性のニーズを反映させた製品だ。
  そもそも同社が家庭用装置を開発したのは、アトピー性皮膚炎に悩む人たちに貢献できないかという理由から。皮膚の弱い人でも洗浄、殺菌効果があるとされるだけに潜在需要は大きいと見ており、国内はじめ米国の有力浴槽メーカーからも引き合いが来ている。
  マイクロバブルのメカニズムや効果は研究途上だが、同社のアイデアは尽きない。殺菌効果の高いオゾンで泡を作ったらどうなるか、農薬の代わりに畑の野菜にまいてはどうか、美顔器や足湯としての効果は……。農漁業、環境関連、食糧、健康など様々な分野で商品化の可能性を秘めている。

(写真) 資源開発株式会社の微細気泡発生装置「awawa」

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2006.10.27日経産業新聞より)

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ネットワークカメラじわり拡大 
〜自宅の様子 気になって…〜
 情報技術(IT)のマニアだけの商品かと思っていたら、最近、「ネットワークカメラ」の販売が家庭市場を中心にじわり拡大している。「自宅のパソコンにカメラを接続して、ペットの様子を会社のパソコンで見ている」。こんな使い方を含め、市場は2007年に74億円が見込まれ、富士経済は3年間で 1.4倍の伸びを予測する。
  背景にはブロードバンド(高速大容量)通信の定着やカメラ技術の進歩、低価格化などがある。注目したいのは一人暮らしや共働きの増加、幼児・小学生への犯罪の多発、寝たきり高齢者の増加といった家庭や社会環境の変化だ。
  ブームプランニングの今年の調査では「セキュリティ会社に依頼するほどではないが、防犯対策はしたい」「赤ちゃんや幼児を自宅に置いて近所へ買い物に出かけたい」「出張や旅行中に子供や植物、ペットなどの様子をチェックしたい」など、様々な声が集まった。こんなニーズがネットワークカメラの需要を後押しする。
 3月に松下電器産業が発売した「BL−C20」(写真、店頭実勢は2万8000円前後)は低価格の最新鋭機だ。無線通信で画像を送受信するためカメラを好きな場所に置け、従来のウェブカメラ(USBカメラ)と異なりパソコン接続も不要。携帯電話やテレビでもモニター画像が見られる。
  利用者が同社の「みえますねっとサービス」に申し込むと各自のIPアドレスを自動登録し、外出先や離れた場所からモニター画像を閲覧できる。プライバシーにも配慮し、画像を撮られたくないときにはレンズにふたができる「かくれンズ」機能を付けた。
  購入動機については「子供がちゃんと勉強しているか監視したい」「夫がゴミ出ししたか確認したい」という回答もあった。用途開発はまだ始まったばかりといえそうだ。ネットワークや携帯機器の進化と相まって、その便利さがクチコミで広がるかもしれない。

(写真)松下電器産業「BL−C20」

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2006.8.18日経産業新聞より)

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酵素もおいしく、おしゃれに 
〜美容・健康でブームの兆し〜
サプリメント(栄養補助食品)の販売が伸びている。市場規模は昨年2兆円、2010年には3兆円まで拡大するとの予測もあるが、中でもブームの兆しを見えているのが「酵素」だ。
  最近、「コエンザイム」という言葉をよく聞くが、これは「コ(補)」「エンザイム(酵素)」の意味。酵素の働きを100%発揮してもらうために必要なビタミンやミネラルなどの「補酵素」である。
  人間は体内に3000種類以上の酵素を持つ。酵素はたんぱく質の一種で、消化やアルコール分解など、代謝促進に必須な触媒として働く。体内で酵素が不足すると、体調不良になったり、免疫力が下がったりなど様々な症状に関係してくるようだ。食生活を通じた酵素の補給は重要だ。
 今までの酵素飲料は、まずい、臭いが一般的だったが、南国フルーツをベースにしたおいしい酵素飲料なども登場している。例えばカマアイナクラブ社(東京・渋谷)から発売になった「KOSOエンザイム」=写真=などだ。
  これをベースにウオツカやジンなどを加えてオリジナルカクテルを提供するバーも出てきた。二日酔い防止、デトックス(解毒・老廃物の排出)やアンチエイジング(抗加齢)の健康メニューとして人気で、リピーターも増えているという。家庭向けでは、酵素に好きなフルーツ等を加えてオリジナルな酵素飲料が作れる「手作り酵素教室」も、徐々に広がってきている。
 イタリア人が創業して50年以上の歴史をもつナポリアイスクリーム(本社新宿区)が展開するジェラート店「ジェラテリア ラ ナポリ」では、野菜・フルーツのソムリエ、米村佳奈子氏がプロデュースした酵素と野菜のジェラート≠煖゚々発売するという。
 味やファッション性は二の次だった健康食品も、いよいよ消費者がおいしくておしゃれな商品を厳しく選別する時代に入ってきたようだ。

(写真)カマアイナクラブ社(東京・渋谷)「KOSOエンザイム」

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2006.6.16日経産業新聞より)

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学校の印象を左右する制服
メーカーの提案、重要に

 4月の新学期に向けて制服をリニューアルする学校が多い。制服は今も昔も学校の印象を左右するトレードマークだ。
  学校制服のファッション性が注目され始めたのは1980年代後半。DCブランドブームが制服にも波及し、89年頃から有名デザイナーと契約したブランド制服が台頭した。特に90年にモデルチェンジした品川女子学院の制服が女子高生の間で評判になり、92年には中高あわせて400校が制服を変えた。90年代後半には “制服風”の私服まで登場するなど爆発的な制服ファッションブームが起きた。
  学校制服の市場規模は約1200億円(矢野経済研究所「ユニフォーム市場白書2004」)。業界最大手の尾崎商事(岡山市)は大正12年に学校制服の生産を始めて以来トップのシェアを維持。現在も約20%を占める老舗で、取引学校数は、全国で約1万校、年間150万点生産している。
  尾崎商事の強みは圧倒的なパターンの豊富さと、国内4拠点で90%以上を自社生産する品質の高さにある。学校ごとに「先生と『スクールアイデンティティー』を話し合いながらデザインを決める」(同社)ほか、導入1ヶ月後には着用状況を聞いて改善を加えたり、中高一貫校では生徒が一巡する6年ごとにパターン、素材の見直しなどを提案する。制服を着る意義や正しい着こなしを学んでもらうための「着こなしセミナー」を全国約1000校で実施するなどバックアップも欠かさない。
  「可愛い制服」は受験者数の増加につながり、学校の知名度や入学試験の偏差値アップにもつながるとされる。制服のリニューアルは学校経営の大事な要素だ。少子化の影響で、ピーク時には1学年あたり約200万人以上いた中高生の生徒数は現在、約半分にまで減っている。学校と生徒の両方を満足させる制服メーカーの提案に対する期待は大きい。

(写真)制服のモデルチェンジは学校経営の大事な要素

(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2006.3.31日経産業新聞より)

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「ハーレクイン・ロマンス」の世界観
「美・麗・夢」が「ハマリ」招く
 

 出版社に魅かれて本を買うーーそんな経験はあるだろうか? ロマンス小説の王道として名高いハーレクイン社の顧客のほとんどが「ハーレクインにハマった」女性たち。ハーレクインクラブ会員一人当たりの購読数は月間13.7冊で、成人女性の平均購読数1.4冊を10冊近く上回る(2005年11月株式会社ハーレクイン調べ)。ブランドロイヤリティーの高い熱狂的ファンに支持され、毎月5日と20日の発売日直後は紀伊国屋書店の新書週間ベストセラーに必ず登場する。
 ハーレクイン社はカナダに本社を置き世界15カ国にオフィスを持つ、出版社としては珍しいグローバル企業。作品は27言語に翻訳され、97カ国で販売されている。年間総売り上げ部数は約1億6千万部。人気作家の殿堂「NYタイムズ・ベストセラーリスト」ランクイン最多記録保持者のノーラ・ロバーツをはじめ北米・イギリス・カナダを中心とした1300人以上の人気作家と契約を結ぶ。
 今年で26周年を迎える日本ハーレクイン社はイギリスと並ぶ稼ぎ頭。月に2回、計43冊以上のレギュラーシリーズのほか、クリスマスなどのイベントにあわせた季刊本も年4冊刊行し、常に好調な売り上げを誇る人気ぶりだ。
 人気の秘密は「ビューティフル・ゴージャス・ドリーミー」の3語に集約された独自の世界観。「必ずハッピーエンドで終わるので安心して読める」「日本の小説にはないスケールの大きさが魅力」(30〜40代女性)など、愛読者にとっては絶対的信頼をおいたエンターテインメント系小説になっているようだ。そのため10代〜20代前半に出会い、ブランク期間を経て、結婚・育児などの生活変化後に「ハマる」ケースが多いのも特徴的。
 2005年4月から携帯電話でのコンテンツ配信も始め、新たな顧客獲得にも乗り出し好調だという。発売日直後に雑誌感覚でまとめ買いするコアファンが多いことから、今後はコンビニエンスストアなどにも販売チャネルを拡大して行けば更なる飛躍が見込めるだろう。



(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2006.1.20日経産業新聞より)

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進化するコンタクトレンズ
乾燥に強いソフト型も登場
 

 「shorter is better」。コンタクト業界でよく使われる言葉で、目の健康を考えるとコンタクトの商品サイクルは短ければ短いほどいい、というのが常識になっている。「使い捨てコンタクトレンズ」が日本で初めて発売されたのが1991年。業界調べでは、2005年の国内ユーザーは1126万人、市場規模は1141億円超に育っている。
  「使い捨て」といっても1日用と2週間用に大別される。1日用は毎日新しいレンズに替えるため傷や汚れの心配が少なく、面倒な手入れも不要だ。2週間用はレンズを手入れしながら交換する。ケアは必要だが、清潔面や安全面で長期利用型に比べて優れている。一長一短はあるが、現在の利用者数は「1日タイプ」が約488万人、「2週間タイプ」が約487万人という。
  日本は元来、ハードコンタクトレンズの利用者比率が高かったが、ボシュロムが96年に2週間使い捨てタイプの「メダリスト」を発売してから、使い捨て型のソフトタイプ利用者が増えていった。
  「ソフト」は装用感で高い評価を得ているが、利用者の97%が「乾燥」に悩んでいる(2004年ジョンソン・エンド・ジョンソン調べ)。この悩みを解決するために同社が開発したのが、先月発売の「ワンデー アキュビュー モイスト」(1箱30枚入り、オープン価格、写真)だ。目薬にも使われている潤い成分を配合し、瞳の水分を保持する機能を持たせた。「パソコンを使う人や夜遅くまでコンタクトを外せない人にぜひ試してほしい」という。
  視力の悪い若年層が増え、コンタクトレンズ利用者も年々低年齢化が進んでいる。きちんとした利用指導を受けないまま、使い捨てタイプの連続装用やケアの不徹底などによる眼のトラブルも起きかねず、今後はユーザー教育の徹底も欠かせない。
  安全な使い方の周知とともに、商品開発でも各社が競い始めている。



(ブームプランニング社長 中村泰子)

(2005.10.21日経産業新聞より)

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